植毛手術に関して解説
今回は、意外に世間に知れ渡っていない植毛手術に関して解説していきます。
植毛手術とは、その名の通り、髪の毛を植える手術です。
植毛手術には、主に自分の後頭部の髪の毛を移植する「自毛植毛」と、人工的につくられた毛を移植する「人工毛植毛」の2種類が存在します。
今の日本のクリニックは、大半が人工毛植毛ではなく、自毛植毛を扱っていると言えます。
これには、いくつかの理由があります。
~自毛植毛・人工毛植毛それぞれのメリット、デメリットを解説~
・自毛植毛のメリット
自毛植毛で考えられるメリットは
1.半永久的に髪が生え続ける
2.拒絶反応を起こさない
3.人工毛植毛と比べると、定着率が良い
などですね。
1.半永久的に髪が生え続ける
自毛植毛の最大のメリットは、移植した部分から、髪の毛が半永久的に生え続けることです。
移植する後頭部の毛根はかなり強く、前頭部や頭頂部のように抜け落ちづらいとされています。
イメージしていただければ容易にお分かりいただけるかと思いますが、後頭部だけ薄毛であったり、後頭部まで薄毛の方というのは滅多にいませんよね。
ほとんどの場合が、前頭部のおでこの部分や、頭頂部が薄くても、後頭部は健在に残っているはずです。
このように、移植した後頭部の毛根は、移植後も強く、高い確率で半永久的に生え続けるというわけです。
2.拒絶反応を起こさない
次に考えられる自毛植毛のメリットは、人工毛植毛のように拒絶反応を引き起こさないことです。
自分の毛を植えるわけですからね、そういったリスクはありません。
3.人工毛植毛と比べると、定着率が良い
次に、人工毛植毛と比べると、定着率が良いというメリットがあります。
これも、自分の毛だからという理由があります。
ただ、髪の毛を刈るFUTと、髪の毛を刈らないFUEという方法どちらを選ぶかで、定着率は変化します。
・自毛植毛のデメリット
自毛植毛を受ける場合に考えられるデメリットは
1.手術なので少なからずリスクが生じる
2.後頭部に髪の毛が残っていないと、手術できない
3.費用が高い
4.数日間、刈った部分が目立つ
5.手術痕が残る
6.AGAが進行すると、不自然な髪型になる
7.手術後、数日間は麻酔の影響を受ける
8.髪が残っていると、移植することが困難
これらが考えられます。
1.手術なので少なからずリスクが生じる
これはいかなる手術にも言えることですが、メスをいれるので様々なリスクが生じてしまうことは否めません。
また、植毛手術はどれだけ移植するか?にもよりますが、ほぼ半日~終日、病院から出れません。
2.後頭部に髪の毛が残っていないと、手術できない
当然ですが、後頭部に髪が残っていないと、植毛手術を受けることができません。
3.費用が高い
分割払いや、割引、渡航費無料サービスなどを実施しているクリニックはありますが、基本的に100~300万以上の費用がかかります。
4.数日間、刈った部分が目立つ
髪を刈るのか刈らないのか?といった手術内容にもよりますが、刈る方の手術方法を選択した場合は、刈った部分が生え揃うまで気になります。
ただ、刈った髪の上の部分が被って目立たないという声もあるようです。
5.手術痕が残る
後頭部にメスを入れるので、一本線の手術痕が残ります。
また、移植した部分は生え揃うまで非常に違和感を感じるので、隠す必要があります。
6.AGAが進行すると、不自然な髪型になる
例えば、前頭部に髪を移植した場合、その部分は生涯、薄毛にならないかもしれませんが、まだ残っている部分が将来的にAGAの影響を受けて抜けてしまうと、違和感のある髪型になってしまうことが考えられます。
ただ、薄毛治療薬やヘアマックスなどのレーザー育毛器具を併用すれば、この欠点は克服できるかもしれません。
7.手術後、数日間は麻酔の影響を受ける
頭皮に数十本の麻酔注射をうつので、数日間は麻酔の影響を受け、顔や眉、まぶたが腫れます。
8.髪が残っていると、移植することが困難
移植したい部分の周りにまだ髪の毛が残っている場合、ショックロスという手術による抜け毛が発生する可能性がかなり高くなるので、手術を断られる可能性があります。
・人工毛植毛のメリット
1.髪を無限に植えることができる
2.すぐに結果がでる
これらですね。
1.髪を無限に植えることができる
人工的につくられた髪の毛を植えるわけですから、何本でも植えることが可能です。
それが、自分の髪の毛を使用する自毛植毛と大きく違うところですね。
2.手術が短時間で終わる
自毛植毛のように、頭皮にメスを入れるなどといった作業がほとんどないので、比較的短時間で手術を終えることができます。
・人工毛植毛のデメリット
1.拒絶反応が起こる可能性が高い
2.移植した部分が抜け落ちると、生えてくることがない
3.移植した部分に痛みや腫れが生じる可能性がある
4.定期的にメンテナンスが必要となる
これらが考えられます。
1.拒絶反応が起こる可能性が高い
人工毛はその名の通り、自分の毛ではないので身体が拒絶反応を起こす可能性が高いです。
その分、自毛植毛と比べると、定着率もかなり悪くなります。
2.移植した部分が抜け落ちると、生えてくることがない
自毛植毛は、髪の毛が抜けても毛根は死んでいないので再び生えてくるのですが、人工毛の場合は再び生えてくることはありません。
3.移植した部分に痛みや腫れが生じる可能性がある
身体は人工毛を「異物」としてとらえているので、痛みや腫れが生じます。
また、腫れた部分は手入れをしないと化膿する恐れもあります。
4.定期的にメンテナンスが必要となる
人工毛は定着率が悪く、移植した毛をそのまま維持するには定期的なメンテナンスや、再び移植するといった手段をとらなければなりません。
一回目の手術自体は、自毛植毛より安いですが、移植した髪を維持するにはメンテナンス費用が定期的に必要となるので、結局、自毛植毛より高くなります。
~植毛手術は最終手段~
お分かりいただけたでしょうか?
自毛植毛手術は、費用が高い代わりに、半永久的に生え続けるという魅力があります。
人工毛植毛に関しては、無限に移植することができる代わりに、定期的な費用と、拒絶反応に耐え続けなければならないという難点があります。
どちらにせよ、植毛手術はサプリメントや薄毛治療薬、レーザー育毛器具などを使用してもイマイチ納得がいなかった場合に薄毛対策方法として考慮していくと良いでしょう。